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眠気覚ましのカフェイン 含量 効果

眠気対策に、コーヒーなどを飲む人が多いと思いますので、カフェインについてのあれこれ。まずは基本から、

【基本】
1.「コーヒーは効かない」という方もいますが、カフェインで「覚醒作用」がない人は、基本的にはいません。つまり、誰でもカフェインは眠気覚ましに効果があります。効かないと思っている方は、以下のいくつかの理由から、効かないと思い込んでいるか、効果に不満があるだけです。
2.カフェインは「慣れ」が簡単に起きますので、飲み続けると、ずっと効いているわけではありません。毎日、お茶やコーヒーを飲む人は、一杯くらい余計に飲んでも、眠れなくなるほどは「効きません」。温かいコーヒーを眠る前に飲めば、リラックスした気分で、寝つきがよくなることさえもあるでしょう。夜は眠気が強くなりますから、全く不思議ではありません。
3.「慣れ」の問題があるので、朝の会議、昼の会議、夜の会議で、毎回コーヒーを飲んで乗り切るというようなことは無理です。1日1回、ここだけという時に使えば、ある程度の効果は必ずあります。
4.コーヒーやお茶は、種類・入れ方で、量がまちまちになりますから、量が足りなくて、「効果がない」ことも起こります。眠気覚ましにカフェインを使いたい場合、錠剤など量のわかるもので、どのくらいの量を飲むと、どの程度効くかを、自分で知って、上手に使う必要があります。
5.睡眠不足があれば、どんなに覚醒作用が強い薬を飲んでも眠ってしまいます。また、カフェインで無理に起きていた場合、翌日にはその反動があることも知られています。ですから、睡眠不足がひどい人には、あまり効果がありません。でも、ゼロではありません。
6.カフェインよりも何倍も強力な覚醒物質であるメチルフェニデートの副作用を、みなさん御存知でしょうか?それは眠気です。飲んだ後、血中濃度が上昇するまでの30~40分くらいの間に、耐え切れないほど眠くなるという方がいます。また、逆に睡眠薬の副作用に「不眠」があります。こちらも、血中濃度が高まる時に、一過性に軽い興奮状態になって眠気が下がります。このように、眠気というのは、なかなか複雑なもので、コーヒーを飲んだ直後に眠くなってしまうことも、当然起きる可能性があります。

というわけで、必ず「効く飲み方」がありますので、上手な使い方を見直して下さい。次は注意です。

【注意点】
1.カフェインは低容量でも依存が起きます。だいたい毎日コーヒーを飲んでいる人の多くは、軽度の依存になっています。ですから、休日など、コーヒーを飲まないと、頭痛がしたりすることもあると思います。
2.飲みすぎはダメです。Wikipedia によれば、「1時間以内に 6.5 mg/kg 以上のカフェインを摂取した場合は約半数が、3時間以内に 17 mg/kg 以上のカフェインを摂取した場合は 100 % の確率で急性症状を発症する。」とあります。50kgの大人の場合、1時間以内に325mg、3時間で850mgですから、実は、意外に少ない量で、中毒症状が出ます。
 仕事で遅くなって、コーヒーサーバーに余ったコーヒーを、3杯くらい続けて飲んでしまうと、中毒症状がでるわけです。症状としては、こちらのページなどが参考になりますが、パニック発作の引き金になったりするので、本当に注意が必要です。ぼく自身、時々、胃が痛い思いをしてますが (^_^;)

以上のようなことから、濃さがよくわからないコーヒーを使うよりも、きちんと錠剤で補った方が、間違いがありません。ぼく自身もそうしています。以下のものがあります。

【錠剤】(第3類医薬品)商品名の後のmgは、1回量とその錠数
カフェクール200 :アラスク    :200 mg (1錠)1日1回(200mg)まで
エスタロンモカ錠:エスエス製薬 :100 mg (1錠)  1日3回(300mg)まで
エスタロンモカ12錠:エスエス製薬 :200 mg (2錠)   1日2回(400mg)まで
トメルミン:ライオン株式会社   :167 mg (1錠) 1日3錠(500mg)まで
カフェロップ:第一三共ヘルスケア:125 mg (4錠) 1日3回(375mg)まで
カーフェソフト:エーザイ株式会社:186 mg (2錠) 1日5錠(465mg)まで
オールP錠F:オール薬品工業  :100 mg (1錠) 
 (他にもあれば追加します。気づいたらご一報を)

ご覧のように、だいたい100-200mg 程度を一回量としています。エスタロンモカの場合、2種類の違いは、カフェイン以外の成分と、一回に飲む量(1錠か2錠か)が異なるだけで、異なる製品として売っています。ややこしいですね。

日本薬局方によれば、「通常成人1回0.1~0.3gを1日2~3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」となっていて、極量は0.3x3回で、0.9gとも考えられます。

【飲料中のカフェイン】
一般的には、コーヒー1杯で100~150mg 程度です。しかし、上にも書いたように、差が大きい点に注意して下さい。例えば、1回用のドリップのコーヒーは、メーカーによって7g~10gの差がありますので、1.5倍異なります。スターバックスコーヒーは、濃いことで有名ですが、このHPによると、ベンティ(V) 590ccの場合、な~んと415mgもカフェインが入っているようです。ということは、1杯でも、半分くらいの人が、頭痛などの不調を感じるはずです。また、いわゆる健康ドリンク類にも含まれています。特に、眠気覚ましを目的としたものには、カフェインが入れてあります。

他の飲料については、玉露のような濃い日本茶はコーヒーよりも多いですが、普通のお茶、紅茶は1杯30~50mg程度。でも、チョコレートなどの食物にも入っています。詳細は、ウィキペディアぐれいずほっぷダイエット複十字病院健康サポート科などを参考に。

【カフェインの薬理作用】
1.カフェインは植物アルカロイドで、喘息に用いられるテオフィリンなどと同じキサンチン誘導体で、多様な作用点がありますが、重要なのはホスホジエステラーゼの非選択的な阻害により、セカンドメッセンジャーとしての細胞内cAMP濃度を上げることです。その結果、血管拡張作用があり頭痛がしたり、腎血流量も増加、尿細管での水分の再吸収の抑制作用もあり、強い利尿作用があります。胃酸分泌亢進作用もあります。
2.目が覚める作用については、ノックアウトマウスの研究により、アデノシンA2A受容体に対する拮抗作用によると考えられていますが、常用量の100mgも飲めば、充分、1.の非特異的作用も引き起こされます。

【カフェインの上手な使い方】
以上のように、カフェインは、「慣れ」と「量」の点を意識して、どうしても起きていないといけない時に、切り札として使うのがよく、毎日、睡眠不足の中、何杯も飲んでいても、ありがたみがわからなくなると思います。これは、処方薬である中枢神経刺激剤でも、基本は同じで、やはり睡眠不足があると、眠気の改善は困難です。


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