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謹賀新年2012

今年も家族4人写真入りの年賀状を書きましたが、これまで以上に、そのことに感謝しています。
熊本に来て10年目の昨年は、夫婦ともに論文を10報発表できました(ただし6報が重複なので、合計14報ですが…)。今年は、より高いレベルを目指します。上の子は、薬学部3年で卒研が始まり、下の子は高校1年です。
今年が、みなさまにとって良い年になりますように。

2012s

いつもなら、ここまでで終わらせるのですが、少し続きを・・・

昨年は、下の子の中学の卒業式当日の午後、東日本大震災。卒業式で、保護者代表の挨拶をしたことをブログに書くつもりが、そんなことも吹き飛んでしまいました。その後の原発事故で、少しブログに意見を書いたことがきっかけで、科学と社会の関係を、再度見直すことになりました。ぼくは、もともと医学・医療の領域で、科学(医学)と社会(医療)の関係を考えてきたつもりですが、自分が中途半端な知識しかないことに、どのような立場で、どのような態度を取ることができるのか、とても難しいことがよくわかりました。これまで医療関係の問題では、科学としては正しいことを、社会的には当事者側に立つということを原点に考えてきたつもりだったのが、誰が当事者で、何が良いことかという、共通の前提になるべき部分そのものが、議論になる問題だと思います。

特に、最初、Twitterで意見を交換していた結果、不特定多数に生の情報を発信する形になり、その難しさを感じました。以前、メーリングリストで医療問題を話していた頃に、時々フレーミングになったことを思い出しました。ほとんど自分のメモのためだけに書いてきたブログが、いきなり多くの人に読まれたこともありました。

夏以後、あまりに多忙になって、専門外のことを勉強する時間もなくなり、Twitter/blogで、放射線障害のことを書けなくなりました。ぼくのブログの以前のコメントにも、質問や批判も頂くのですが、一般論で語るのは、今も難しい状況かなと思います。そして、申し訳ないのですが、例えば、低線量放射線の影響について、各論的に語るほど、ぼくは基礎知識があるわけでもないですし、すぐには、勉強をする時間もないというところです。

今年は、自分の専門に、もう少し近い、生命倫理について、昨年、やり残した部分を詰めながら、もう少し、こちらの件についても勉強したいと考えています。

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Comments

粂先生は、深い学問をお持ちです。そのような先生をしてこのように難しいと思わしめたということは、今回の原発事故がいかに大きな課題を人類につきつけたかということを示していると思っています。低線量被ばくにしても、これほど大規模に、自らの問題として考える機会は、なかったと言ってもよく、おそらく、科学が進歩した現代に生きる我々にとって、始めての経験する困難なのだと思います。正しい結論や道筋を示せる人は、どこにもいないと思います。どのような政治家、学者、官僚の方々をもってしても、非常に難しいことだと思います。今回の事故を、人類に課せられた壮大な実験と考え、主に東日本に住む我々の身体と、日本人の高い技術力と、世界にまれに見る忍耐力を持って、さらに100年単位の年月をかけて、正しい答えを導きだすしかないように思います。以上、ブログを読んでの私見です。失礼しました。

Posted by: Masako Yamazaki | 2012.01.13 01:44 PM

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