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問題の本質:大学院生の自殺報道に思う

郷原先生が先日のセミナーで強調されていたことを思い出すような報道があった。
ある大学で大学院生が、研究室の冷蔵庫からアクリルアミド溶液を持ち出して服用して自殺した。それに対して、大学側はこの薬剤の保管庫が施錠されていなかったことを謝罪したというし、そのことが報道された。

この件の詳細は知らないし、ルールを守っていなかった点は反省すべきであろう。しかし学生が自殺したことに対する反省が、単に「鍵をしっかり閉めましょう」で終わるのなら、まさに「単なる法令遵守」の勧めであって悲しい。さらに、もし今後、マスコミが「鍵をしっかりかけろ」キャンペーンをやるようだったら、何とも絶望的である。
何よりも、大学院生が自分の実験で使っていたアクリルアミドなのだから、たとえ鍵をかけてあったとしても自殺は防げなかったはずである。問題の本質が、学生の自殺であり、本当に自殺を減らしたいのなら、普段から学生の様子にケアをすべきであり、その方向の反省や再発防止こそが、本来のコンプライアンスと呼べるのであろう。

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Comments

確かに実験をするフリをしてその場で飲まれたら止めようが無いですね。

ただ、デイリーユースな試薬の中では一番危険だと私は思っているので、海外の管理について知りたいです。

Posted by: bloom | 2010.07.05 at 09:28 PM

コメントありがとうございます。
確かに外部の人間に入り込まれて、危険物を盗まれることは避けないといけないので、鍵をかけて保管すべきであることは当然だと思います。ただ、今回のエントリーで言いたかったことは、「今回の事件の教訓」としては、大学内で学生の自殺が増えていることを減らすことが、まず大事だという意味です。窃盗事件ではなかったわけですから。
なお、アメリカのラボでは、アクリルアミドもアイソトープも覚醒剤・麻薬系の薬品も、研究に使う場合は特別な制限はなく、一般試薬と同じ開放棚に放置でした。日本より全然危ないです。

Posted by: 粂 和彦 | 2010.07.05 at 11:28 PM

若い方の自殺は悲しいです。
先日息子の通う高校の生徒も飛び降り自殺未遂しました。
宗教を看板にしている学校なのに、
その扱いは「突発的な事故」でしかないのが残念です。
ベランダに出られなくする方法や、
警備の強化ばかりがされているようです。
命のこと、子どもとどう話していいのか、悩んでいます。

Posted by: ガラシャ! | 2010.07.09 at 09:01 PM

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