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市民公開講座:お礼とコメント

昨日(5月15日)は、薬剤師の方約50名、市民の方約200名にお運び頂き、1時間ほどの講演をさせて頂きました。天気の良い土曜日でしたが、お越し頂いた方、どうもありがとうございました。

資料を公開すると話したのに遅くなりましたが、ここにありますので、どうぞ。場所が地下だったため、せっかくのWIMAXが使えず、携帯も時々切れるレベルだったので、Twitter で質問を受けることができませんでした。それで、せっかく来て頂いていた方にも全員はご挨拶できなかったのが残念です。聞きに来てくださった細川さんが感想を書いて下さいました。→こちら

それで頂いた質問やコメントなどに少しだけ補足します。
1.睡眠時無呼吸症候群SASにふれることができなくて申し訳ありません。不眠症状の多くは、健康に大きな危険がないものが多いのですが、SASは寿命も縮める危険もある睡眠障害です。また数も多いので、取り上げるべきでした。
2.睡眠中に強化される記憶の種類ですが、いわゆる手続き的記憶、非手続き的記憶の両方とも実験的には強化されるとされています。
3.光による体内時計の前進相と後退相が変わるのは日中と深夜です。わかりにくいので、ぼくのスライドではつながった図にしているのですが、この部分は実は不連続です。科学的に正確な図にすべきか、いつも迷います。
4.人の体内時計は、全く光などの影響のない状態では約24時間周期ですが、自分で勝手に光をつけてもよい生活をさせると25時間程度の周期になると考えられます。
5.幼虫のセミは、地中でも温度や光などで外界のリズムに同調していると考えられています。
6.生物時計は大腸菌にはなさそうです、古細菌であるシアノバクテリアから植物・動物全体に認められます。
7.最近の地デジは遅れがあるので時報がないですし、電波時計やパソコンの時計の場合、自分で合わせることがないので、「時計を合わせる」という表現が死語になっていくと、講演するのが難しくなって困ります(笑)。
8.すっきり起きるために90分の倍数が良いという話がありますが、ぼくはそれは「都市伝説」だと説明しています。睡眠が「平均」90分のサイクルで波をうつのは確かですが、60~120分、毎晩異なる長さですから、たとえば90x2、x3の3時間目、4時間半目が、とても深い睡眠ということも、よくあります。
9.栄養ドリンクで眠気を我慢するのは良いことですか?→多くのドリンク剤にはカフェインが入っいて目が覚めた感じがします。ですからコーヒーを飲むのと同じで、悪いわけではありません。
10.睡眠薬には依存性がないという話は納得できません→確かに、だんだん増えてしまい、飲まないと眠れなくなってしまう人はいますので、その意味では依存性が全くないわけではありません。ただし麻薬による依存などとは、たとえば断薬時の離脱症状が睡眠薬の場合には「眠れない」という「本来の効果がなくなる」、というタイプの症状のため、いわゆる「離脱症状」ではありません。また過去に頻用されたバルビツール系の持つ強い耐性形成や本来の効果以外の精神作用のために過量になることがないので「依存性はない」と説明されています。ただし、もちろん注意深く飲むべき薬であることは間違いありません。実際、ぼく自身の外来では、(他の病院でもらって増えてしまった)睡眠薬を、他の治療法を用いることで減らすことの方が多く、ぼくが睡眠薬を処方することは少ないです。
11.眠る前に良いこと、眠る前に悪いことは何でしょうか?目が強くさめてしまうことは避けた方が良いですね。特に携帯やPCでメールを読み書きすることは、コーヒー2杯分目が覚めてしまうと言われています。
12.体内時計は年齢とともに変化しますか?睡眠は老化とともに短く浅くなります。そのため加齢とともに朝が早くなりますが、これは体内時計の周期が短くなったからではないと考えられています。ただし、人間での科学的なデータは研究するのが大変(お金がたくさんかかるため)、非常に数が少ないので、確定的な結論があるとまでは言えないと思います。

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