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えにしの会: ことしもまた、縁を結ぶ会

「秘密結社」みたいだという表現もあり笑いましたが、いつも楽しみにしている会で、今年も、勉強になる話、元気の出る話を、たくさん聞いてきました。300人以上の盛況で、年に一度だけお目にかかる人も多く、お別れするときは、4月なのに「良いお年を!」でしたが(笑)

内容は、ホームページを参考にしてもらうとして、第一部の話からは、社会福祉・医療・介護・教育など、本来、政治・行政が最も関与すべき部分が、政治・選挙上の争点にならないということが、日本というシステムの欠点だという思いを強くしました。

アメリカに住んで印象に残ったことの一つが、州知事選挙や市長選挙のたびに、政策ごとの住民投票が同時に実施されていたことです。たとえば、ぼくが住んでいた頃に、マサチューセッツ州では、消費税の引き下げについての投票があり、住民は、これを「否決」しました。本当に感動しました。

一般に共和党=小さな政府・保守系、民主党=大きな政府・革新系ですが、たとえば、国際関係ではアメリカを強くしたいからブッシュを支持するけど、国内では福祉を充実して欲しいから、消費税は下げなくてもよいという意見の住民だっているわけですから、党単位で、すべてが二者択一ではないわけです。その意味で、首長や議員を選んで一任するだけでなく、いくつかの重要な政策については、住民の賛否を直接問えるシステムは、市民のリテラシーや政治への関心を上げると思います。「定額給付金」をばらまくのではなく、税金などの負担を上げるという、一定の痛みを伴う政策でも、目的に納得できれば、はっきり支持するという市民を育てられるシステムが、日本にも欲しいと思いました。

2部では、あややさん、熊谷さんとお話しできたのが嬉しかったし、彼らの活動に敬意を表した表現をすれば、「研究対象」として、とても興味深かったです。あややさんは、夢と現実の区別がつかないことがあることを、(現実への)「夢侵入」と表現していますが、この症状はナルコレプシーの人もよく経験することで、時々相談を受けますし、また私たちが、どのようにして現実と夢を区別しているのかという哲学的&脳科学的な問題にもつながります。この点については、いつかもっと詳しく書いてみたいと思います。

また、病院で、本当のことを話す運動を続けている内野先生、そのサポートをしている伊藤先生の話も良かったです。きちんと事実が共有できれば、ほとんどの医療裁判はなくなる、という勝村さんがいつも言っている意見の根拠になりうるものでした。この話も、また別の機会に詳しく書きたいですが、少なくとも現在行われている医療裁判の多くは、(医学的な)事実関係を争っている(事実の共有ができていないことが原因)というのが勝村さんの観察です。(追記:こちらのエントリーでも触れました。)

聾者として、初めて薬剤師になった早瀬さんは、実はとても若い女性で、今さらながらですが、つい最近まで欠格条項が、多くの人をあきらめさせていたことを再認識しました。我々が持っているステレオタイプ(偏見という意味ではなく、固定観念という意味・・・たとえば、目が見えなかったらレントゲンは読めないから、医師にはなれるわけはない、というような・・・)を変えていくことが、今でも重要と思います。考えてみれば、「健常」とされる人だって、「できないこと」の方が多いわけで、「できること」で、社会参加しているわけです。

続く、2次会、3次会、4次会では、ホントにいろいろな人と話しましたが、何人かとの話の中で共通して感じたのは、同世代(若者でも、高齢者でもない世代・・・笑)的な問題として、やはり生き方、生きがいの問題かな。

福沢恵子さんからは、リカレント教育の話を聞きましたが、再就職・再チャレンジをする女性にとって必要なものは、職業的なスキル以上に、自分自身に対する肯定感であることが多く、そのために自分の人生の相対化がうまく働くことがあるというのは、なるほどでした。一つの方法論として、彼女の講座に集まった人同士の間で、「自己年表」を作ってもらい、お互いの人生についてポジティブなフィードバックを返しあうことをするそうです。そうすると、専業主婦を続けてきた人と、キャリアを続けてきたけど転職を考えている人、モラトリアム的な時間をすごしてきてしまった人、いろいろな経歴を持った人が、お互いに自分の人生を見直せる。自己啓発セミナー(良い意味で)ですね!

あと、いつも元気な友人が、「ねえ、私、うつ病になって、しばらく休んでたの!」って、元気に(笑)教えてくれました。いや、元気になってたので、笑い話で良いですけど、彼女くらい元気な人でも、やっぱり立ち止まって、ちょっとお休みすることが必要になることはある、というのが、ぼくの解釈。まあ、盆暮れの短い休みでリフレッシュできるレベルのこともあるでしょうけど、10年に一度くらいは、人生を見直せるくらいの時間があると良いなあと思います。

長くなったので、中野先生、埴岡さんの仕事は、よく聞いてますし、他にもいろいろ教えてもらったこと、省略します。m(_ _)m

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