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Serge Daan 博士 と 地球温暖化

7月7日の七夕の日に、Serge Daan先生に発生研でセミナーをしてもらいました。

彼は、2年前に国際生物学賞を受賞した人で、今回も、毎年2名だけが選ばれる、JSPSの著名外国人研究者招聘事業で招待されて来日した機会に、熊本にお招きしました。

今回はラボのメンバーのプレゼンを聞く時間を作って頂き、その後は、奥さま(Ruth Hoheさん、ドイツ人、医師)と夕食もご一緒して、楽しく有意義な時間を過ごさせてもらいました。彼の業績が素晴らしいのは、もちろんですが、ご夫婦ともとてもフレンドリーで、このような機会を与えて頂けて有り難かったです。(北大の本間さと先生に大感謝です)

セミナーでは、休息、休眠、冬眠、睡眠、という、よく似た、しかしおそらく役割の異なる行動について話をしてもらいました。この中では、休息に関して、Kestrel という鳥の実験の話が面白かったです。人為的に卵の数を増やして、通常よりも多くの雛を育てる必要がある条件にすると、彼らは休息を削って餌を運び続け、子育てには成功します。しかし、なんと!その翌年まで観察すると親鳥が生き残る率が減る、つまり寿命が短くなってしまう、だから、休息は必要で、雛の数は最適化されているのではないか?という話です。なかなか衝撃的でした。これは、休息の話で、睡眠の話ではないのですが、お休みを削って働くのもねえ、という感じです。

Daanお食事会は、ぼくのグループのメンバーにも参加してもらい、いろいろなお話を聞きました。ちょうどサミットが開催されていたので、温暖化の話になりました。彼はスケートが好きとのことですが、最近は川や池が凍らないので、アウトドアのスケートができなくなりました。オランダは全体が低地で(*)運河でつながっていますが、それが全面に結氷すると、11都市を結ぶスケート大会が開かれます。ただ、それは、冷え込みが厳しくなる年だけだそうで、1986年に開かれて以来、もう20年以上開けないそうで、伝統的な文化がなくなって残念だと嘆かれていました。(後から調べてみると、この大会はフリースラント州で開かれるスケートマラソンで97年にも一度開かれてはいるようですが、最近、屋外の自然の中でスケートができなくなっていると、多くの人が感じているようです。)
(*)Holland というのは、Nederland (ネーダーラント:オランダ語でオランダという意味)の一地方の名称ですが、どちらも、「低い土地」という同じ意味です。

それから、なかなか聞けない話が天皇一家のことで、2年前は国際生物学賞の授賞式以外に、ご自宅!(つまり皇居!)にも招かれて、生物学の話などいろいろされて、懇意になられました。そこで、今回も、実は非公式にお目にかかって、またお話をされました。自分たちが、学者で、なおかつ外国人なので、余計な気を使わないで良いせいか、天皇ご夫妻も、とても気楽におつきあいできて、とても楽しくお話ができるとのこと。今回は、公式には秋篠宮と会う予定になっていますが、彼も生物学を学んでいて、実は英国留学中に昭和天皇が亡くなったので、帰国せざるを得なくて、学位が取れなかったとのこと。知りませんでした。

遅い時間まで、こんななかなか聞けないお話も聞かせて頂き、楽しい時間でした。

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