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覚醒障害2: 寝ぼけと殺人

事件から、ずいぶん経つのに、マスコミでは「動機探し」ばかりが続いているのですが、これまでの報道を全部読んでも、やはり、覚醒障害(錯乱性覚醒、混乱性覚醒=confusional arousals (ICSD2)、ICSD2 ICD-9 codeの327.41に対応)が原因だという確信を強くする一方です。まあ、マスコミに出てこない情報があるのかもしれませんけどね・・・

ぼく以外に、誰か指摘していないかと思って検索したら、下記のブログを見つけたので、引用させて頂きますね。やはり、日本でも前例が報告されていました。

http://ksei.exblog.jp/8349345/

以下、引用です。

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  睡眠中に起きる 「ねぼけ犯罪」について東京医科歯科大の中田修教授の貴重な論文がある(「犯罪精神医学」金剛出版社 1972年)。 ・・・中田教授自身が昭和44年に精神鑑定を担当し、心神喪失で無罪判決の出た理容師見習の男(20)の事件について報告している。

   その事件というのは、午前4時半ころ、男(息子)が1階の風呂場わきにある薪割用の手斧を持ち出し、その手斧で2階寝室で就寝中の父親(59)の頭部、顔面を3回くらい切りつけ、母親(59)にも頭部を手斧で切りつけ、両親に傷害を負わせた殺人未遂事件である。

   犯行前日までの息子の行動には、まったく変ったところはなく、飲酒もしていなかった。 その夜はいつものように床に就き、熟睡していたのを母親が認めている。 夜中に母親が異状に気づき、目を覚ますと、父親の枕もとに息子がぽかんとして立っていた。 声をかけたが、一言も話さず、便所に行こうとして歩き出したところ、頭を斧で殴られ、逃げたが、追ってきてまた殴られた。 父親は、気を失って倒れていたので、窓を開けて隣人に助けを求め叫んだが、その間、息子は母親のそばでぽかんとして立っていた。 物音を聞きつけてきた同居人の男が息子を取り押さえたが、抵抗しなかった。 その時、息子の体がガクンと動いて目が覚めたようだった。

   犯行について息子がおぼろげに記憶していたのは、やくざに関係していて、なにか戦いをやっていた夢を見ていたこと、寝ていた父親のそばに立っていたこと、起き上がった母親がなにか言ったこと、何回か分からないが母親を殴ったことで、はっきり目が覚めて自覚できたのは、同居人の男に制止されていることだったと精神鑑定時に述べている。

   男は、警察調書に書かれていた犯行の動機については、全く答えに当惑し、自分でも理解できないようだが、夢と関係のあったことは認めた。 家族、近隣の者は、息子の平素の人柄から犯行の動機は全く分からないと供述した。 夢に引き続いて、夢の内容に影響され、そのために事実誤認し、危機的状況におかれた人間が示すような自己防衛的な行動をしたと鑑定された。 男は、また、犯行直後、自分のしたことの重大な犯行に驚き、警察で詫び状を書いた。 もし、犯行が計画的、意図的であれば、そうしたことはしないのが普通であり、精神鑑定書は、犯行の動機、態様から、息子がねぼけ、または、夢遊症の状態にあったと結論した。

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Comments

ご紹介ありがとうございます。 「親・社会・教育・ゲームとまた識者」と朝日川柳にありましたが、こんなステレオタイプな原因探しが氾濫し、見当違いな治安対策こそ恐ろしい。

Posted by: dankkochiku | 2008.07.24 at 09:30 AM

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Tracked on 2008.07.24 at 12:02 PM

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