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副作用・・・

 リタリンのことを2回続けて書いたのですが、規制を強化する原因となった依存症についての認識が甘いのではないかという指摘をもらいました。リタリンの依存が、麻薬などの違法な薬の場合と異なり、医原性に起きていることが多い現状を考えると、「医師側」の人間が、このような批判を受けてもしかたないと思います。
 意見の内容は間違っていないと思いますが、社会的な影響全体を個人レベルで推量することは、なかなかできませんから、このような意見を書くのも難しいなと、改めて感じましたし、確かに、今は規制を強化することに、集中すべき時期なのでしょうね。

また、タミフルについても、こんな記事がありました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071216-00000933-san-soci
会議後、会見した内山真・日大医学部教授は「タミフルが直接、脳に何かを起こす可能性は少ないが、異常行動のリスクを高める因果関係はグレーで調査が必要」と結論づけたが、「服用の有無を問わず、インフルエンザになると異常行動が出る可能性を理解してほしい」と話した。

 この記事では、内山先生は「グレー」と言っていますが、科学者として当然のコメントであり、以前、ぼくが小児科のMLで集めた時の感覚と近いと思いました。

<追記>
この資料が下記にありますが、現時点では「後ろ向き」調査だけですから、因果関係に関する確定的な結論は出せません。前向き調査の結果が待たれますね。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/12/dl/s1216-1r2.pdf

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Comments

発表内容と「タミフル 10歳未満でも高い割合で異常行動」という見出しが全く違っていることに驚きます。これは統計学理解度の問題以前に日本語を理解できていないためでしょうか?それともどうしてもこの結論を出したくてしかたないのでしょうか。この報告はタミフルを飲まなくても異常行動を起こすことが示されただけで、異常行動を起こさなかった人のうち何割がタミフルを飲んでいたかがわからなければ、それ以上の意味がない発表。「アサヒる」というのが流行語だそうですが、マスコミのなかでも実際に流行しているのですね。

Posted by: take | 2007.12.18 01:29 AM

見出しだけでは、全く内容と異なることがありますね。
引用したのは「産経」ですが、今回の「朝日」は、「異常行動137人もタミフルの影響不明 全医療機関調査」と比較的まともですが、「毎日」は「<タミフル>異常行動との因果関係認められず 厚労省調査会」と、全く因果関係が無いというような感じの見出しでした。グレーをグレーと伝えることができないのが、マスコミなんでしょうね。敵か味方か、有罪か無罪か、100%か0%か・・・
インフルエンザ脳症時の解熱剤と同じで、「原因」ではなくても、死亡率を上昇させる場合には、「因果関係無し」という表現は当てはまらないです。タミフルも動物実験の結果などからは、異常行動の率を多少増やす可能性は充分ありますが、たとえば1.5倍以上には増やさない、というような、数字で発表されないと、今回の発表も、どこまできちんとした疫学・統計学的な検討がなされたのか、そもそも科学的に、この調査で、どこまでの検出力があるのかが不明です。科学的に、グレーは、いつまでもグレーです。

Posted by: オーナー | 2007.12.18 09:56 AM

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