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インフルエンザと異常行動

昨年来、気にかかっている件で、下記の報道がありました。

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異常言動との関連みられず タミフルで厚労省研究班
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006102901000193.html
 インフルエンザ治療薬タミフルの服用後に、子どもが異常な言動を見せ交通事故死も報告されている問題に関連し、厚生労働省研究班(主任研究者・横田俊平横浜市立大教授)は29日までに、タミフル服用と異常言動の間に関連はみられなかったなどとする調査結果をまとめた。
 研究班は、12都県の子どものインフルエンザ患者約2500人を対象に、治療薬の種類と異常言動の有無などについて、医師や患者の家族へのアンケートを実施した。
 患者の約9割がタミフルを服用していたが、異常言動がみられたのは服用者の11・9%。一方、タミフルを服用しなかった患者で異常言動があったのは10・6%で、統計的な差はなかった。
 横田教授は「今回の結果からは、タミフルと異常言動との間に関連性はないと言える。しかし調査はまだ十分ではなく、今後はタミフルを服用した時間や異常言動が起きた時間なども調べ、関連の有無をさらに調査したい」と話している。(共同)
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昨年、小児科医の先生にお願いして、インフルエンザなどの高熱時の異常な行動の経験を聞かせてもらったところ、確かに何の薬も飲まなくても、異常が観察された例を経験している先生が多かったです。

ただ、タミフルで市民が心配しているのは、自殺のように見える命に関わるような重大な異常行動が起きたかもしれないという点です。この点に関しては、今回の調査の結果、「関連が無い」とは、当然、言えません。

つまり今回の調査は2500人ですから、10%程度起きる現象の発症率に有意差はないと結論できるでしょう。そして、もっと低頻度の現象が、これらの異常行動の発症率と比例関係があると仮定すれば、「関連が無い可能性が高い」とくらいは言えるかもしれません。つまり、異常行動の認められる中で、たとえば、0.01%が自殺などの命にかかわるような異常行動にいたると仮定して、この0.01%が、タミフルを飲んでも飲まなくても、割合が変わらないと仮定するということです。

しかしその「実証」はされているわけではないため、完全に安全だという根拠にはなりえません。証明をするとすれば、タミフルの服用者と服用していない患者を100万例くらい調査して、同じ数だけの自殺や事故死が起きていることまでを証明しないとだめですから。

ということで、これで完全に「シロ」だとは思いませんが、どちらも10%程度の異常言動が認められ、その数が変わらなかったという事実は(ビッグファーマの悪影響が無いという仮定のもとでは)評価できますし、多少、安心してタミフルが処方できます。しかし何よりも10%という、とてつもない大きな数字が出てきたことは、驚きですし、勉強になりました。今後は前向きの研究もして欲しいものです。

・・・

と書いたのですが、よく読みなおしたら、「調査した患者の約9割がタミフルを飲んでいた」んですね。

う~む。ということは、2250人中268人と、 250人中 27人の異常行動の比較です。27人しか分母がないと、「異常行動の質・程度」の面で、この二つの集団で差がなかったということは、とても検証できるとは思えないですね。

ということで、ぼく自身は、安心するのは、もう少しお預けにしておきます。

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